Milkmeta

Front-end web developer / Wikipedian / OCD patient

現代アニメの基礎知識。

げんしけん』って作品があるじゃないですか。『げんしけん』。

げんしけん(1) (アフタヌーンKC (1144))
げんしけん(1) (アフタヌーンKC (1144))

げんしけん DVD-BOX
げんしけん DVD-BOX

大学のサークル、現代視覚文化研究会で巻き起こる漫画・アニメ・ラノベ・ゲーム・フィギュア・プラモ・コスプレ・同人誌といったおたくカルチャー…今Wikipedia見ながら書いてますが、まあそういう作品じゃないですか。

あれを最初に見たときに、当時ぬるオタ気分にどっぷりと浸かっていた自分は結構新鮮な印象を感じて、あー、そうか標準的なおたく的行動パターンとはこういうモノか…と妙に納得してしまったわけですよ。“標準的なおたく”なんてあるのかどうかは別にして。

今ちょうど手元にアフタヌーンKC持ってきたんで、そこから引っ張ってみましょうか。

例えば4巻第22話、「げんしけん誕生」で、「くじアンアニメシリーズ総括会議〜」とかやってるじゃないですか。監督が替わった、後半作画がボロボロ、演出と人気のズレ、名シーン…とか、語るじゃないですか。

で、「語る」って言いましたけど、ひとつの作品を語るときに、単なる「作品を見たときの印象」以上に、人はその背景に注目することがあるじゃないですか。例えば『げんしけん』TVシリーズであれば、池端隆史監督、シリーズ構成の横手美智子氏、演出・作画・その他もろもろ、作品ひとつの流れとは別に、そこに携わる作り手の立場から見た流れというのを辿ることで見えてくるものもあると思うんです。

そういう背景を知ると、作品の良さ・悪さを“語る”軸が増えるわけですし、会話の密度が高まったりするじゃないですか。語り手に十分な一般知識が無いと、単なる感想以上の何かを共有するのは難しい、と。

一方で、じゃあ作品を語るには具体的にどの程度の知識が必要なのか?ってのは、意外と曖昧じゃないですか。ガンダムシリーズを語るためにファーストから∀まで全部見返せるか、って難しいですよ。春の新作を追うだけでも時間と気力が必要なのに、旧作のディテールまで一人で把握しようとするのは無茶、みたいな。

自分自身で追えないところを割りきって、どの程度のレベルで線引きするか、というのを自分は考えているわけです。
自分の場合は『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』をきっかけにアニメ文化への興味を持ったので、それ以前の作品に対して十分な教養が無い、と思ってるわけです。『新世紀エヴァンゲリオン』もきちんと追えていないし、『AKIRA』もちゃんと見たことはない…みたいな。

さて、どうまとめたらいいものか…。