Milkmeta

Front-end web developer / Wikipedian / OCD patient

「CSSの記述ルール」が不要になる時代はいつ来るのかなぁ……というぼやき話

先日の無断リンク関連の記事でも書いたけど、私は基本的にツールというものを信じるほうなんです。iTunesのWindows版が公開されたころにちょうど興味があったので試してみてね、それで「ああ、MP3のエンコード設定をいじくる時代は終わったんだ。フォルダを手作業で管理する時代はもう終わったんだね。」って感激したのがきっかけといえばきっかけかな。hackerの人から見ればバカみたいって言われそうだけど、それでも気楽に音楽聞けるのはいいなぁって。それで他のMP3関連ソフトは全部削除して、今やiTunesの無い生活なんて考えられないくらい。iPodも買っちゃったし、そうだねMacもいいなぁって……話がそれてるね。何を言いたいかというと、優れたツールは時にモノに対する価値観を根本的に変えるってことですよ。

そんなことを思いながら、最近話題のアレを考えるわけ。そう、アレよ。「CSSの記述ルール」の話。hxxk.jp - CSS の記述ルール記事のまとめとかね。はてブでかなり人気がある話。私自身CSSにはあまり詳しく無いけれど、こういうhackが必要なことは解ってるつもり。個人的にもいろいろ試しましたよ、こういうの。それはもうMilkwhite::metaphorsを始めるずっと前からね。CSSの仕様書(といっても非公式日本語版……)を見てね、例えばその仕様書に記載された順番にしてみたりとか、感覚的な表示の順番……displayが来てmarginが来てそれからそれからみたいなので作ってみたりとか。悪くは無かったのよ、そうやって考えてる時間もCSSの知識を深めるきっかけにはなれたし。でも、忘れるんだよねいざ書き出すと。list-style-typeってどこ入れるんだったっけとか。頭の中は完成像でいっぱいなのに何が記述順だ、みたいな。かといってフォーマットがバラバラだと何とも見苦しくて見苦しくて。最近になるともうめんどくさくて、Alphabeticalなら絶対忘れないだろうってこんな感じ。

h1 {
	border-bottom: solid 1px #e0e0e0;
	font-size: 16pt;
	font-weight: normal;
	letter-spacing: 0.1em;
	margin: 0;
	padding-bottom: 10px;
}

スペースの位置とかインデントの方法とかはかなり慣れたけど、セレクタとかプロパティとかの記述順はもうダメね。全然まとまってなくて。もし生まれ変われるんだったら、今度からはちゃんとした記憶力と計画性のある人間になりたいな。CSSの全プロパティを暗記してTVチャンピオンWebデザイナー王選手権に出場できるくらいのね。性別も直感的発想に強そうなおんなのこにしてもらって、できればロリ……また話がそれた。

……ともかく、CSSを書くという作業においてその本質はプロパティを記述することにあって、それが人間にしかできない発想力の使いみちだと思うのよ。私たちに必要なのは並べ順やインデントの数を覚えることではなくて、いかに見やすく美しいデザインをするかなわけ。ここでようやく話がまとまるけど、個人的な感想を。

CSSの記述ルールなんてのはエディタに任せるべき領域なんじゃないの?」

だってCSSだよ、CSS。これは他のどれでも無い、レンダリングエンジンのための言語なのよ。機械的に解析させるものだから、Webブラウザでないと使えない理由なんて無いのよ。積めばいいんだからレンダラーを。自然言語処理みたいな高度な技術はいらないし、プログラミングだと統合開発環境ってのがあるっていうのに、何が記述順よスペースよインデントよ。どうしてエディタが見やすく表示してくれないのよ。どうして値の種類をわざわざ探さなきゃならないのよ。どうして並び順を考えないといけないのよ。何でエディタは発想を邪魔するのよ。そもそも私たちは人間なのよ、あなたたちみたいな機械とは訳が違うんだからっ!!もうバカっ!!最低!!

……疲れたので、今日は寝ます。おやすみなさい。