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Kento Koumura (裄乃由紀野)によって2006年〜2010年にかけて公開された記事のアーカイブです。

ケータイは四角に回帰する?

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あなたは、ケータイのデザインについて考えることはありますか?

最近は各社デザインに力を入れ、有名デザイナーを起用したりプロジェクトを立ち上げたりとかなり盛り上がり感のある「ケータイデザイン」ですが、各社発表された新機種を見て思ったのが「え?SH702iDとN702iDって、何が違うわけ?ってか、何で四角なの?」という疑問。

そしてデザイナーのインタビューを読んで、ますます分からなくなった。松永真のSH702iD佐藤可士和のN702iD、どうも四角いことに意味が見えてこない。新機種を見渡すたびに「角」「角」「四角」、気づくと四角いケータイがかなり多い。そして究極とも思える深澤直人のneon。そういえば佐藤卓のP701iDもあるし、他にも色々……なぜケータイは四角になったのか?

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まず思いついたのはトレンド、これも単なる流行ではないかどうせすぐ次の流行りが来るのでは……と考えたところで、やめました。そんな簡単な理由では説明できない何かがあるはず。

次に考えたのがパッケージング、大型液晶や二軸ヒンジで形が決まってカメラ系やminiSDやHDDやらとにかく多機能で小型で薄型にするには四角い形が一番あっているのでは……と考えて、またやめました。制限があるにしてもそこまで小さくする需要は無いし、表面を真っ平らにする必要も無い。

いや、これはもしやケータイが完成されたものになった証拠なのかな?

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「課題:魔法の道具を考えなさい。ただし、手のひらに収まる大きさにすること。通話機能を付けること。以上」

結局、四角いケータイが多くなったのは「ハードウェアの存在が透明になった」からなのだろうか。従来のモノとしての存在が否定されて、その先へのインターフェースとしてデザインしなければならなくなった。存在が透明だから、中途半端なカタチに出来なくなって「極めて普遍的なデザイン」か「極めて独創的なデザイン」のどちらかを選ばなくてはならない。二極化の真っ只中で揺れ動く作り手の思いが四角いケータイを生み出して……いやそれは言いすぎ。

少なくとも彼らは、曖昧になったケータイの存在をリセットしようとしているように見える。

――そして、複雑なケータイに見飽きた人々が、そこにいる――

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そう考えると、今後の展開がすごく気になってくるのですよ。この先デザインはどこへ向かうのか……

……それはまあ、誰にも分からないことですから。常に人々が影響しあって、予想も付かないことになるのが「世界」というものです。

次回、Milkwhite::metaphors「iPodの、バッテリーの、はなし」。

……そして、当たり前の結論に、意味はあるのだろうか?